私たちが住む大沢町は神戸市でありながら人口が900人と少しの小さな小さな集落です。
市街化調整区域と言う開発が抑制されている地域なので、昔ながらの集落の雰囲気が残る素敵な場所です。
私たち家族がこの場所に巡り合ったのはかれこれ6年前。
移住先を探して関西各地を歩いていた私たちが「ここだ、この場所で暮らそう!」と決めた理由は幾つかあるのですが、その一つが坂を上ると遮るものなく永遠と拡がる葡萄畑の美しい景色でした。
30年前に山を切り開いて作られた大沢地区の葡萄畑は、ちょっと日本離れした広大な畑で、朝日の昇る時間や夕日の沈む時間は特になんとも美しいのです。
「いつかここがオーガニックの葡萄畑になったら」なんて漠然とよく想っていたものですが、今年はそんな途方もないチャレンジをしている素敵な方に偶然出会い、収穫をお手伝いさせて頂いたりお互いの理想やビジョンをお話したり、収穫祭にまでお呼び頂いたりと素敵な時間を過ごさせて頂きました。
ちょうど今年、生産者の高齢化や収穫量の伸び悩みなどもあり30年生の葡萄の木も減反の対象になるなか、その木を伐採せずオーガニックの栽培に切り替えるチャレンジをされる事になったのです。
神戸三宮でナチュラルワインとイタリア料理のレストランやワインショップ(@vivavinvivant )を経営する彼は、「この場所で出来た葡萄でナチュラルワインをつくり、ここで穫れた食材を使ってここで食べて貰う、そんな場をつくりたい」と情熱をもって想いを伝えてくれました。
私たちさとのくらしfarmの目指す農業や暮らしも同じです。
この土地で出来たものを、この土地にあったものを、無理せずあまり手を加えず、ありのままの恵みとして頂く。
その恵みをこの地に住む人たちと一緒にシェアしこの地の豊かさに一緒に感動したい。
いつかこの葡萄畑で穫れた葡萄で作ったナチュラルワインとこの村で育てた野菜や米、猪肉などの恵みが食せるような場が出来たら。
素敵な出会いのおかげでまた一歩私たちも今の想いを大切に進んでいきたいなと思ったのでありました。(なによりもナチュラルワインは美味しいしね。おしまい)