こんにちは

私たちは地域にある資源を活用して循環させる有機農業を実践しています。
何か難しそうに聞こえますが、例えば地域にある荒れた竹林の竹を切り竹炭をつくり畑に入れます。
炭には無数の穴がありそこにたくさんの微生物が住み畑を豊かにしてくれます。萱もそうです。

昔はかやぶき屋根に使われていた萱も今は活躍の場面が減りましたが、畑に敷くと土に還ります。
この土は驚くほど豊かで野菜の苗を育てるには最適です。精米した米ぬかは山の土と水を加えると地域の菌のちからで発酵し肥料になります。
何か特別なものを使うのではなく地域にある資源を循環させる有機農業はたくさんの知恵や工夫があり、応用がききます。

そしてそれが畑の恵みをもたらし無駄なものは出ずに循環していくのです。
昔から里山に暮らす人々はこうやって地域にあるものを上手に活用し生きる糧をつくり代々豊かに暮らしていたんだなぁと思います。
そしてこの循環は地域の環境を豊かにするのです。
小さな生き物が増え、動物が増え、森が整備され風景が維持される。
私たちが野菜を作り続けるようにそれを食べ続けてくれる人がいれば地域の環境がいつまでも豊かにすることが出来ます。
ぜひこの新しい取り組みに一緒になって一歩踏み出してくださる方々と出会えればと願います。

さとのくらしfarmが大切にしたいこと

1.自給的なくらしで得られる知恵やめぐみをシェアすること

2.有機農業を実践し地域の環境を今より豊かにしていくこと

自分たちの食べ物は自分達で作っていこう、自分たちでやれる事を増やしていこう、買うくらしから創るくらしへ。
荒れ地になっていた耕作放棄地の草を刈り、水を引いて米を作り、畑を耕し野菜の種を蒔きました。
野菜たちが育つリズムが掴め少しずつ自給できるものが増えました。鶏も飼いはじめ半年して卵を産み始めました。

野菜たちは1つの種から双葉が出てちゃんと手をかけてあげると驚くほどたくさんの実を着けます。鶏も同じです。
機嫌の悪い日や獣が近ついて怖い思いをした翌朝など産まない日もありますが、それでも調子のよい時は毎日のように卵を産みます。
ちゃんと場を用意してあげる事、常に気にかけて一緒に寄り添うことで植物や動物から得られる恵みの多さと豊かさに私たちは感動しました。
そしてこのめぐみを一緒にシェアできる方を募りたいと思うようになったのです。

自給的に1年を通して野菜を栽培する農家と、それを買い、食べる人が最初から出会えたら四季折々の畑のめぐみを共有することができるのではないでしょうか。
私たち農家が食べる時に同じように収穫する。同じ野菜でも時期によって違う味の変化を楽しみ、キッチンでも季節を感じるくらしを。
毎日の作業は出来なくても月に1回程度は畑にも立ち寄り畑の今を肌で感じたり、生育の過程をしったり
皆さんのキッチンのその先に繋がる畑になれたらと思っています。

めぐみをシェアする

野菜の味の表現としてよく、甘い・柔らかい・瑞々しいといった言われかたをすることが多いですが
野菜や食べ物の味とはそんなシンプルな表現では収まらないのではないかと思います。
あえて表現するなら「滋味:豊かで味わい深いこと」という言葉がしっくりくるのではと感じます。

基本的に栽培で大切にしているのは野菜や鶏たちが育つ環境をお手伝いするという姿勢です。
糖度を上げる。形を揃え大きくする。栄養価をあげる。
いずれも胆略的にそこを狙った技術はありますが、それらは味や見た目といった1つの要素でしかありません。
むしろ季節によって味が変わること。色々な形の野菜が出来ること。
そして口に入れた時に複雑で深みのある味を楽しめる野菜や食べ物を意識して栽培しています。

野菜や鶏たちが気持ちよく育つ環境作りにとって一番大切なのはやはり土です。
栄養素や成分といった数値化できやすいものは
生産者にとっては非常に安心できる基準ですが、生き物はもっと感覚的だと思っています。
自分たちで栽培した米のもみ殻や糠、地域の竹を粉砕したり炭にしたり、収穫の終えた野菜の木を堆肥化するなど
地域にある資源、そこに住む沢山の菌たちの力を借りて私たちは野菜を栽培しています。

くらしをシェアする

私たちが創りたいのは「商品」ではなく「暮らし」です。
自分たちの暮らしを構成する食べ物や場所を自分たちで作ることを優先したい。
自分たちで作れるものを増やし、作れないものを見定めキチンと選ぶ。そういう暮らしを実践し、そのことをシェアしていきます。

そしてその栽培方法は地域資源を循環させる有機農業に拘って進めていきます。
日本の里山は、外からの資源が無くても地域の中にある人も含めたあらゆる資源を循環させ持続的な暮らしを作ってきました。
地域にある資源を大切にし工夫する暮らしを、理解しあえる仲間と一緒になって取り組みたいと思っています。
私たちの取組みに賛同してくださる方々に野菜ボックスという形で継続的に食べ続けて貰い、
参加できる方は畑の周辺作業にも関わってもらい畑の変化も感じてもらう。
食べ物も人もエネルギーも資源も、皆で循環させる仕組みを作って、食べる人・作る人が一緒になって回していく。
理解しあえる仲間と創るローカルな循環する仕組みは安心した暮らしの始まりです。
畑や里にある恵みを一緒にシェアし、畑の空気を感じ、安心して持続できる暮らしを一緒に作っていきましょう。

つながりをシェアする

私たちのくらしは決してすべてを自分たちで作っているわけではありません。
毎週土曜日には大好きなパン屋さんから届く食パンを食べるのが楽しみですし、
朝食は有機大豆を栽培している農家が自分たちで作っている納豆を食べるのが日常です。

私たちの暮らす地域には私たちと同じように、野菜や米や果物を栽培したり珈琲を自分で焙煎したりしてくらしている仲間がいます。 彼らの作るものも又私たちのくらしにかけがえのない大切なめぐみです。
私たちのくらしになくてはならない大切なものも少しずつご紹介していこうと思います。